6 Feb.2016~13 Feb.2016

フィリピン・アニラオ
- 3日目 -

2015/2/9 ~3日目~


◆2/9(火) 曇り時々晴れ、気温25℃
天気は回復傾向にあるものの何となくすっきりしない感じです。気温も上がらずフィリッピンにしては肌寒感が残る3日目のスタートのなりました。

何となくドンヨリ何となくドンヨリ
天気は回復傾向だけど天気は回復傾向だけど

北の空には青空も見えますが、照りつけるような南国の陽射しが恋しい今日この頃です。


フィリピン・アニラオ [2016-02-09]

⑦【9/1218・Secret Bay】
天気:曇り、風向:東、風力:3、気温:25℃、水温:26.2℃、波高:なし、うねり:なし、流れ:なし
透視度:20m、最大水深:18.2m、平均水深:11.3m、潜水時間:69分

1本目は初日にも攻めたSecret Bayです。内心ではSecret Gardenでルソンイトヒキを徹底的に攻めてみたいところですが、 ベラ系は一般にあまり人気もなく、特にイトヒキベラのフラッシングはクジャクベラとは比べ物にならないくらい難しいので、 勝算の少ない勝負に出て大向うの顰蹙を買うよりは、見つかればまず失敗のないヘアリーフロッグフィッシュへ行った方が ダメだった場合にガイドの所為に出来て無難だろうという打算も働き「みんなの意見に合わせまーす!」という結論に落ち着いたのでした。

ヘアリーフロッグフィッシュは英名で"Hairy Frogfish"で毛深いカエルアンコウという意味です。 最初にインドネシアのレンベで見た時には"フェアリー"だと思っていて「どこが妖精なんじゃい!」と悪態をついたものですが 後になってヘアリーだと知って「なるほどね」と思ったのでした。学名は日本にもいるTheカエルアンコウと同じなので同種なのですが、 どういうわけでこんなに毛がフサフサになるのでしょうか? 写真を撮り始めたらいきなりアンコウ目の特徴でもある疑似餌をブンブンと振り始める気立てのいいヤツなのでした。

<b>Hairy Frogfish</b><br/><i>Antennarius striatus</i>Hairy Frogfish
Antennarius striatus
<b>Hairy Frogfish</b><br/><i>Antennarius striatus</i>Hairy Frogfish
Antennarius striatus


その脇ではイレズミウミヘビがニョロニョロしてます。砂地にはハワイトラギスがゴチャマンと暮らしています。この辺りから富戸にも流れてくるのかねぇ。 そこら辺に転がってるマンジュウヒトデをひっくり返せば、ほぼ100%の確率で何かのエビが付いています。

<b>イレズミウミヘビ</b><br/><i>Ophichthus bonaparti</i>イレズミウミヘビ
Ophichthus bonaparti
<b>ハワイトラギス</b><br/><i>Parapercis schauinslandi</i>ハワイトラギス
Parapercis schauinslandi
<b>ヒトデヤドリエビ</b><br/><i>Periclimenes soror</i>ヒトデヤドリエビ
Periclimenes soror


そこら辺のソフトコーラルを探せば、ほぼ100%の確率で何かのエビやカニが付いています。テンジクダイは見ると片っ端から撮るのですが 最近になって分類がゴソッと見直されたらしく、古い図鑑と新しい図鑑では学名が全く違ってしまってたりします。対応表を付けてくれぃ(T_T) たぶんコレはタイワンマトイシモチの幼魚(だと思う)。
遠くでJoelが呼ぶので行ってみたら、モリさんがイッポンテグリの幼魚を見つけたらしく人だかりができていました。こっちのイッポンって小さい頃から色黒なのね。

<b>アカスジカクレエビ</b><br/><i>Periclimenes psamathe</i>アカスジカクレエビ
Periclimenes psamathe
<b>タイワンマトイシモチ(yg)?</b><br/><i>Foa fo</i>タイワンマトイシモチ(yg)?
Foa fo
<b>イッポンテグリ</b><br/><i>Dactylopus dactylopus</i>イッポンテグリ
Dactylopus dactylopus


ヤリテングでもいないかと砂地をウロウロしていると再びJoelが呼びます。なーんだ、またヘアリーか。しかも中・小揃い踏み。 ダメだなぁ、一度に沢山見せちゃうと希少価値が下がるんだってばっ。もうちょっとマーケティングを勉強した方がいいと思うぞ(笑)
最後にボートの下でオレンジダッシュ・ゴビーを撮ってEx。

<b>Hairy Frogfish(中)</b><br/><i>Antennarius striatus</i>Hairy Frogfish(中)
Antennarius striatus
<b>Hairy Frogfish(小)</b><br/><i>Antennarius striatus</i>Hairy Frogfish(小)
Antennarius striatus
<b>Orange-Dashed Goby</b><br/><i>Valenciennea puellaris</i>Orange-Dashed Goby
Valenciennea puellaris

船は岬を回った南西側海岸のビーチに乗り上げて休憩します。殆どはどこかのリゾートや民家や学校などの前に勝手に係留します。 我々がビーチに上陸して休憩している間にボートスタッフが新しいタンクに交換してくれます。 今回は全Diveでエンリッチド・ナイトロックス(酸素分圧の高い空気)を使いましたが、酸素分圧は事前に測ってタンクに書かれているので それに従ってダイビングコンピュータの設定を行います。でもオイラはほぼ32%に固定(^^;
ボートからビーチに降りる際には細い渡り板を使って登り降りします。ボートは打ち寄せる波で揺れるしゴロタの上で板は安定しないし... あーこんな時にイワイさんがいたらなぁ~。絶対に一度は落っこちてびしょ濡れになって笑わせてくれるんだけどなぁ。 クスメちゃんは相変わらず海の中に放出しています。

イワイさんに使って欲しかった渡り板イワイさんに使って欲しかった渡り板
飲んだらすぐ出す飲んだらすぐ出す

⑧【10/1219・Sun View】
天気:曇り、風向:東、風力:3、気温:25℃、水温:25.7℃、波高:くるぶし、うねり:なし、流れ:弱
透視度:20m、最大水深:16.2m、平均水深:6.8m、潜水時間:65分

休憩が済んだら目の前の海を潜ります。すぐそこを潜るのならビーチでもいいじゃんと思いましたがJoelはあくまでもボートからエントリーさせます。 結構強情だな、コイツ。
海底はなだらかな砂地が広がっていて、いかにもヤリテングが出そうな雰囲気です。いやもうちっと泥混じりのほうがいいのかなぁ? なにせ一度も見たことがないので何とも言えません。でもセイテンベラの雄が目に付いたので押さえておきます。 この辺りはブラックバンデッドの供給源にもなっているのか、砂地のそこここで幼魚の姿を見かけます。 遠くでJoelが呼んでいるのですがその周囲に熱気が感じられません。覗いてみるとイッポンテグリ。さっきの1本で「こいつらはイッポンテグリを喜ぶらしい」と思われたのでしょう。 でもデカくて黒いヤツは可愛くないんだよ。イッポンなら何でも良いというわけではないんです。

<b>セイテンベラ(雄)</b><br/><i>Halichoeres scapularis</i>セイテンベラ(雄)
Halichoeres scapularis
<b>Black-banded Damsel(yg)</b><br/><i>Amblypomacentrus breviceps</i>Black-banded Damsel(yg)
Amblypomacentrus breviceps
<b>イッポンテグリ</b><br/><i>Dactylopus dactylopus</i>イッポンテグリ
Dactylopus dactylopus


Joelは泳ぎながら次々とウミウシを見つけていきます。こちらもよくわからないので片っ端から撮っていきますが、今になって図鑑を調べてもウミウシ事情には詳しくないので 調べるのに莫大な時間がかかります。アルファベットの順序がわかっていない人が英和辞典を調べるように毎回図鑑の先頭から写真と絵合わせをするわけです。 ウミウシは餌の違いなどによって地域や個体による変異が大きいらしいので、撮った写真と図鑑の写真が似ているとも限らないわけで... 正直、参ってます。
砂地の海藻や岩の窪みにはメギスの仲間のブラックストライプ・ドティバックがチョロチョロしています。この仲間にしては度胸が座っていて割と撮りやすいのでついレンズを向けてしまいます。 夏のケラマやバリ島と比べると水温が3~4℃も低いので、ダイビングも50分を超えると段々と寒くなってきます。 寒い時は手当たり次第に見たものを何でも撮りまくるのだ。富戸の普通種クロイトハゼだって撮っちゃうのだ。最後にアザミサンゴに似たPhyllodesmium EhrenbergというウミウシをJoelに見せてもらってExします。

<b>レンゲウミウシ?</b><br/><i>Mexichromis multituberculata</i>レンゲウミウシ?
Mexichromis multituberculata

<b>Blackstripe Dottyback</b><br/><i>Pseudochromis perspicillatus</i>Blackstripe Dottyback
Pseudochromis perspicillatus
<b>Black-banded Damsel(yg)</b><br/><i>Amblypomacentrus breviceps</i>Black-banded Damsel(yg)
Amblypomacentrus breviceps
<b>カミソリウオ</b><br/><i>Solenostomus cyanopterus</i>カミソリウオ
Solenostomus cyanopterus
<b>ウミウシカクレエビ</b><br/><i>Periclimenes imperator</i>ウミウシカクレエビ
Periclimenes imperator
<b>クロイトハゼ</b><br/><i>Valenciennea helsdingenii</i>クロイトハゼ
Valenciennea helsdingenii
<b>Phyllodesmium Ehrenberg</b><br/><i>Phyllodesmium ehrenberg</i>Phyllodesmium Ehrenberg
Phyllodesmium ehrenberg


いつものようにリゾートに戻ってチャッチャかお昼を食べて14:00には出港の段取りです。出港が早いと帰港も早いのでハッピーアワーも陽が高いうちに始まります。 それはそれでいかにも南国のリゾートにバカンスにやって来ている感があっていいものです。段取りを急いでいるので写真はありません。

⑨【11/1220・Basura】天気:晴れのち曇り、風向:東、風力:4、気温:24℃、水温:25.7℃、波高:なし、うねり:なし、流れ:弱
透視度:20m、最大水深:26.0m、平均水深:15.1m、潜水時間:53分

午後はリゾートから北に向かってバスラ(現地のタガログ語で「ゴミ捨て場」という意味らしい)というポイントに向かいます。 事前の情報によればゴロタの斜面にウキホシハゼがゴッチャリいるところだそうです。
今回は最初からビーチに乗り上げて泊めたのにJoelはボートからバックロールしようと言ってます。水底に頭をぶつけるっちゅーの! Joelを無視して海に入りボートスタッフから器材とカメラを受け取って潜行します。噂通りゴロタの斜面にはヤノウキホシハゼやら何やらがゴッチャリと見えます。 アリさんが呼ぶので行ってみたらレッドブローチが見えます。さぁ撮ろうとシャッターを切ったらカメラの液晶が真っ赤になって"ERR 30"の表示が出ました。 コレは前にも見たことあるぞ。そーだ、以前にCanonの70Dを使っていた頃にケラマで発症したんだった。あの時は電源スイッチを切ったり入れたりして騙し騙しダイビングは乗り切ったけど 最期には全く撮れなくなってCanonのサービスセンターに2万円近くも盗られたんだった。またアレか!? 今回はスイッチを入れなおしても改善する兆しは全くありません。仕方なくカメラはOLYMPUS一本に切り替えてダイビングを続けます。 まったくぅ、ウキホシハゼとレッドブローチばかりのところで良かったよ。陽が陰って水中も暗く寒々しい光景になってきたのでちょっと泳いでやや深い方に行ってみます。 すると... 目の前でパッパッと泳ぎまわる物体が見えました。おー、フラッシャーじゃんか! 近づいてみるとピンクフラッシャーが数匹、その中にアンギュラー・ラス(ロイヤルフィン・フラッシャー)が混じっています。バリ島のリパで見て以来です。 本来フィリッピンが本籍地でバリ島にはいないはずだったのですが、恐らくは熱帯魚業者が弱ったヤツを捨てたりしてバリでも見られたのではなかろうかと思われます。 ちなみに一時はマッコスカーズラスも見られたそうです。
バリ島で見たのは恐らくイエローフィンフラッシャーとのハイブリッドで背ビレにピョンと飛び出した鰭条があったのですが、ここのはたぶん血統証付きです。 ちきしょー、このタイミングでフラッシャーかよ!破れかぶれで「多分この辺り…」と思われる方向に向けてオリンパスのシャッターを切り続けます。 液晶をちらっと見るとAラインのロイヤルフィンが微かに見て取れます。一応証拠写真にはなるので、一眼チームを呼びに行きます。 近くにモリさんがいたのでロイヤルの件を伝えてからオイラは浅場に向けて移動します。水深が20mを超えるとウエットスーツが潰れて寒いのじゃ。

<b>Redbbrooch Pygmygoby</b><br/><i>Trimma rubromaculatum</i>Redbbrooch Pygmygoby
Trimma rubromaculatum
<b>左下に微かに見えるRoyal-Fin Flasher</b><br/><i>Paracheilinus angulatus</i>微かに見えるRoyal-Fin Flasher
Paracheilinus angulatus
<b>Royal-Fin Flasherの拡大図</b><br/><i>Paracheilinus angulatus</i>Royal-Fin Flasherの拡大図
Paracheilinus angulatus
<b>気を良くしてもう一丁</b>気を良くしてもう一丁


ゴロタの斜面を登って行くとモエビ帝国の出口がありました。イソギンチャクもないのにイソギンチャクモエビが大小30匹くらい群れてます。 恐らくこの付近には地底モエビ帝国に繋がる穴があるのでしょう。世界中のイソギンチャクモエビはまさにここから供給されているに違いないのであります! せっかくなのでクスメちゃんに教えたら喜んで100mmマクロレンズで撮ってました。
この辺りで寒さも限界に来たので先にボートに上がっちゃうことにしました。ボート下はゴロタとガンガゼとモシャモシャの海藻が入り混じっていますが、 その陰に見たことのないスズメダイがチラッと見えました。またここでスズメダイかよぉ~(T_T) でも仕方がないのでガンガゼに刺されないように注意しながらオリンパスのシャッターを切り続けます。これで証拠写真でも撮れてればお慰みです。 後から上がってきたモリさんも撮っていましたが「お膝がガンガゼに刺されてチクチクするぅ~(T_T)」などと言っています。 この辺りが大雑把なB型と慎重で繊細なA型の違いといったところでしょうか?

<b>イソギンチャクモエビ</b><br/><i>Thor amboinensis</i>イソギンチャクモエビ
Thor amboinensis
<b>Twinspot Damsel</b><br/><i>Pomacentrus geminospilus</i>Twinspot Damsel
Pomacentrus geminospilus
<b>Twinspot Damsel</b><br/><i>Pomacentrus geminospilus</i>Twinspot Damsel
Pomacentrus geminospilus

リゾートに戻ってデジイチをハウジングから出してバッテリーを入れなおしてみますがERR30の症状は全く改善しません。 それどころかハウジングの内側にはポツポツと水滴が付いています。げっ、水没してんじゃんか!? 中に入った海水の量が少なかったのでカメラ本体とレンズは無事でしたがハウジングのリークセンサー辺りは電蝕していてダメになっています。 そもそもリークセンサー、点いたか? リークセンサーは中に水が入るとブザーと赤いランプでお知らせしてくれるはずなのですが、 そんなの見たおぼえも聞いたおぼえもないぞ。これで水中カメラ生活17年にして無水没記録は途切れてしまったのでした。
水没の原因はポート側のOリングらしいのでハウジングの内側を乾かせば取り敢えず使えそうですが、カメラのERR30が直らないかぎり明日からデジイチの道は閉ざされます。 アンギュラーもツインスポットダムセルもピーコックもルソンイトヒキも撮れてないのにぃ(T_T) レストランでくだまきながらサンミゲルを飲んでいたらクスメちゃんがやって来て「ボクは明後日帰るから、ボクのカメラ使う?」。 そうだ、そうなんです。オイラのカメラはクスメちゃんと同じなのです。そりゃシミランクルーズでクスメちゃんのカメラを見て欲しくなって買ったんですから同じですよぉ! 「ホント?いいの?」。大問題がめでたく解決した夜は、椰子酒で更けてゆくのでした。



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